オリベッティとは

1908年、タイプライターの製造・販売会社として創業されたイタリア・オリベッティ社。
アーティストが手掛けた卓越したデザインの製品や広告用ポスターは、アートとして賞賛を浴び、MoMAをはじめ数々の美術館に収蔵されています。プロダクトからグラフィック、ノヴェルティに至るまでこだわりが徹底されているオリベッティ社のコレクションをご紹介します。

オリベッティのグラフィックデザイン

ジョバンニ・ピントーリ。オリベッティ社のグラフィック・デザインを語るとき、この名前を忘れることはできない。1936年以来30年余もの長い年月、オリベッティ社の企業内デザイナーとして、新聞・雑誌広告からポスター、パンフレット、カタログ、ショールーム、タイプライターの活字にいたるまで、全世界のオリベッティのグラフィック・デザインを制作・管理・指導した。
彼が卓越しているのは、何よりも「広告はパブリック・サービスであり、美学的、スタイル面の質は、ただ説得の手段ばかりでなく、パブリック・リスポンシビリティである」というビジョンを、確実に作品に定着させたことであった。また彼は、「広告は、広告しようとする製品が持つ機能・性質から引き出されなければならない」ともいう。この要求は一見やさしい。しかし、そこに彼のなしたような「命の息吹き」を導入することは至難である。
これらのピントーリの軌跡は彼の長い制作活動を通して、ウォルター・バルマー、フランコ・バッシ、エディジオ・ボンファンテなどのすぐれたデザイナーに受け継がれて、その時代のオリベッティ・デザインを確立していった。　　販売中のオリベッティ商品はこちら